江戸前寿司ってどんな寿司?
「江戸前寿司」は、もともと江戸(いまの東京)の郷土料理として生まれた握り寿司で、江戸前=東京湾で獲れる魚介を使ったことが名前の由来とされています。昔は握り寿司を中心にしたスタイルで、屋台の“ファストフード”として庶民に愛されてきました。 江戸時代後期、冷蔵技術がないなかで魚をおいしく安全に食べるために、醤油漬け・酢締め・煮る・蒸すといったひと手間が加えられたのが江戸前流でした。 コハダやアナゴ、マグロなど東京湾周辺で手に入る魚を、酢や塩、煮詰めタレで丁寧に仕込み、酢飯と合わせることで独自のスタイルが完成しました。 また、伝統的な江戸前寿司では、酒粕から作る「赤酢」を使ったシャリを採用する店も少なくありません。ほのかな酸味と旨みのある赤酢シャリに、ひと手間加えたネタをのせる、この組み合わせが、いまも“江戸前”らしさとして受け継がれています
東京で味わいたい江戸前寿司のおすすめ店
⚪︎ 築地すし好(築地・八重洲ほか)
都内に複数店舗を展開しているチェーンで、握り1貫から注文できて、セットメニューも比較的手に取りやすい価格帯です。
カウンターでもテーブル席でも利用しやすく、「今日はちょっと寿司食べて帰ろうかな」という日にぴったりです。
豊洲市場から仕入れた旬のネタを使っていて、定番のマグロ・白身・光り物から巻物まで一通りそろうので、江戸前寿司のベーシックな雰囲気をつかむのにも向いています。
まずはここで“東京の寿司屋カウンター”を体験してみて、ハマったら次のステップへがおすすめです。
ランチ目安予算 :1000 ~ 2000円前後
ディナー目安予算:4000 ~ 7000円前後
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⚪︎ 蛇の市本店(日本橋)
明治時代から続く日本橋の老舗で、いわゆる街の寿司屋さんのなかでは「ちょっと特別な日に行きたい」ポジションです。
砂糖を使わず赤酢だけで仕上げたシャリや、継ぎ足しの煮詰めダレで煮上げたアナゴなど、昔ながらの江戸前を感じられる一軒です。
おまかせの握りやちらし寿司など、ランチでもディナーでも楽しめる構成になっていて、雰囲気も落ち着きがあります。
「旅行で東京に来たから、ちょっと高級な江戸前寿司を一度味わってみたい」というときにちょうどいいバランスの店です。
ランチ目安予算 :3000 ~ 4000円前後
ディナー目安予算:1万 ~ 1万5000円前後
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⚪︎ すきやばし次郎 本店(銀座)
世界的にも知られている銀座の名店で、昼夜ともに完全予約制。コースの価格帯もそれなりに高く、「一生に一度は行ってみたい」と言われるレベルのお店です。
カウンター越しにテンポよく供される握りは、ネタの状態・シャリの温度・握りの強さまで細かく計算されていることが感じとれる、まさに“究極の江戸前”を体験する場です。記念日や大切な人との節目の食事など、「この日のために準備して行く」タイプの寿司屋と言えます。
ランチ/ディナー目安予算 :9万円前後
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まとめ
まずは気軽に雰囲気を味わってみたいなら築地すし好のようなチェーンで、カウンターに座ってみてはいかがでしょうか。より本格的に江戸前流を感じたい場合は蛇の市本店やすきやばし次郎へ行ってみてください。皆さんの思い出に残ることは間違いなしです。
